@article{oai:kinjo.repo.nii.ac.jp:02000048, author = {馬場, 典子 and BABA, Noriko}, issue = {1}, journal = {金城学院大学論集. 人文科学編, Treatises and Studies by the Facalty of Kinjo Gakuin University. Studies in Humanities}, month = {Dec}, note = {本稿では,拙論(2009)で分析した動詞「きれる」に「痕跡的認知」という新たな知見を加え再考察した。拙論では「結果の状態」を中心に意味記述してきた。しかし本稿では,新たに先行研究を援用し,認知主体の背景知識と見えざる動作主による動作を推測することで,「きれる」のより詳細な記述をすることができた。「きれる」の中心的意味(基本義)は,「本来線状をなすものが何らかの原因により 1 点で 2 つの部分に分離する」ことである(事態 1 「分離」)。これを典型的ケースとしてその他に「本来面状のものが 1 本の線で 2 つの部分に分離する」,「本来線状をなすものがある1 点で消滅する」という非典型的なケースもある。「本来線状をなすものがある 1 点で消滅する」というケースでは,基本義で背景化されていた「機能喪失」の側面も焦点領域に入ってきている。この「機能喪失」の側面がさらに焦点化されたのが別義②の「尽滅」(事態 2 )である。ここには「焦点移動」のメトニミーが関わっている。また別義③の「怒りの表現」としての「きれる」は,基本義からのメトニミー(焦点移動)およびメタファー(抽象化)に加えて,原因から結果へのメトニミーという複合的な要因からなる拡張であると言える。}, pages = {193--206}, title = {動詞「きれる」の意味分析再考}, volume = {20}, year = {2023} }